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作、りゅういちでタイトル
散髪店
A「あーあ、髪切れって先生に言われたけど、今日は月曜だから散髪店やってないんだよな。あれ?あそこの散髪店やってるみたいだな。組合に入ってないのかな。まぁ、いいや。入ろう。」
B「ヘイ、ラッシャイ!」
A「あ、髪切ってほしいんですけど。」
B「おう!今日はパンチパーマが安いぜ!しかも新鮮だよ!」
A「いえ、このまま短くしてください。」
B「なんだい、今日入ったばかりの『モヒカン』ってのもあるけどよ、いいのかい?モッくんが悲観した髪形ってもっぱらのうわさだぜ?」
A「はあ、でもやめときます。」
B「そうかい、じゃ、ちょっと待ってておくんな。」
A「なんだか変なとこだな。年中無休って書いてあるところも変だし、ぐるぐる回ってるやつが黒と黄色だもんな。」
B「ヘイ、おまち!」
A「なんですかそれ!」
B「何って、出刃包丁だよ。見りゃわかるだろ?人間としての常識の一つのうちに入ってるだろうが、当然のように!」
A「いや、なんで今もってくるんですか!?」
B「だからよぉ、カットするんだろ?」
A「ええ、でもあの、指とか首とかを切るんじゃなくて髪をですよ!」
B「そんなの承知の助っ人外国人最近当たりなし特に阪神、だぜおい。」
A「意味がわかんないですよ」
B「わかったよ、ハサミみにすりゃいいんだろ?ちょっとまってろ。」
A「…フゥー、ビビッた。ここ客はいるのかなぁ。というか、店員あの人だけだもんなぁ。」
B「ハイ、おまち!」
A「って、それ、高枝切りバサミじゃないですか!何考えてるんですか!」
B「だってよ、これ3mまで伸びるんだぜ?それでなんと9800円!お得だろ?大丈夫、料金は北海道と沖縄は割高だけど他は安いからよ。心配してくれて悪いな。」
A「そんなこと、ちっとも心の隅の真由子ちゃんにふられた傷のよこにもおいときたくない事柄ですよ。」
B「どうでもいいけどよ、切るぜオイ。」
A「まって!まって!もう髪はいいですから!ヒゲを剃ってくださいよ。」
B「ん?髪になんかぬっとくか?」
A「ええ、じゃあお願いします。」
B「よしよし。」
A「……なんか変わった香りですね。」
B「ああ、ドコサヘキサエンサンだからな。略して『DHA』!頭よくなるぜ。信じられんほどに。おれを見ればその意味が十二分にその意味がわかるくらいにな。」
A「……はぁ。」
B「ヒゲだっけか?」
A「あ、はい。」
B「えっと、カミソリ、カミソリ…。ないなぁ。出刃包丁でいいか。」
A「早くしてほしいなぁ。もう顔隠されて見えないから不安なんだよなぁ。」
B「おまた〜じゃあ剃るぜ!」
A「……。」
B「…はい、終わったぞ。」
A「どーも、どーも…ってそれ出刃包丁じゃないですか!」
B「ああ、だめだったか?別に短冊切りとか、乱切りとか、かつらむきとかしてねえぞ?かつらむきって、ちょっとおもしろいだろ?へへへ。」
A「こわいなぁ!だいたいあんた、散髪の免許、持ってんでしょうねぇ?」
B「バカにすんなぁ!これだぁぁぁ!」
A「……バイクの免許じゃないですか。」
B「モグリだぜ。」
某カリスマ美容師が捕まった時に思い浮かんだとしか思えないオチです(^^;
もはや、『カリスマ』という言葉にカリスマ性はないってさ。
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